練習してきたこと、できることをすべて出し切っての優勝!後輩たち、6年のプレーを目に焼き付けたかい!?

毎年、その年の6年生なりのドラマがあるこの大会、それはすべてのチームにとって同じです。こうして優勝するチームがいるということは、負けるチームがいるということ。そしてそのどちらにも、今まで頑張ってきた分だけのドラマがあります。
......世代交代.......
僕たちには、5年前を思い出させる出来事が待っていました。リクがあこがれ続けたあの日のタツロウと同じように、最後はシンとの新旧交代を強く感じました。
あ~、何だかすごくセンチメンタル・・・(笑)
ちょっと切り替えましょう!

リクが入った3枚ブロックという、新しいフォーメーションで臨みました。4回シャットした145cmのリク!
6年生の身長が大きく伸びたこの時期、リク&トワだけは、全国区になった「小ささ」をキープ!(泣)ということで、すべてのゲームがフルセットの戦いになることを予測して、できる限りの準備をして臨みました。6年にとって最後の県大会となるため、どこのチームも「打倒ファイヤー!」と気合が入っているはず・・・
この日、ファイヤーキッズは、「監督をぬいぐるみに!」というテーマで挑みました。それは、監督を一切見ない、自分たちで考えて戦うゲームをするということでした。
そして迎えた初戦・・・相手は6年生がそろった玖珠ジュニアさん。予想通り、高さのあるスパイクと、必死で練習してきたことが一目でわかるコース打ちやフェイント。最後は18点まで迫られましたが、リクの「超・絶好調」なサーブとドライブがきれいにかかったスパイクで2-0のストレート勝利! 監督は・・・やった、「ぬいぐるみ」成功(笑)
2回戦は、永遠のライバルである、別府大平山クラブさん。低学年メンバーながら、誰よりもたくさんの悔しい思いをしてきた、たった一人の6年生がチームを引っ張る、あなどれないチーム。しかし、ここもリクの絶好調が続き、2-0のストレートで勝利!よっしゃぁ~!!そしてまたもやぬいぐるみの監督。本当によく話をしながらゲームができてます!
そしてこの日最高に盛り上がった、というより、心臓が痛くて足が震えた準決勝は、今年もっとも対戦が多かった日出少年クラブさん。さすがにこの日は勝負にきてました。
なんと、レシーブの要であるリクをひたすらサーブで狙って、徐々にプレッシャーをかけてくるという、すごい攻撃。そしてついに1セット目を落としてしまいました。
運命の2セット目、やはりリズムが狂ってる・・・そしてなんと19-17でリードされてます。
「負ける!?」
本当、そう思いました。しかし、ここからまさかの4連続得点!!!
21-19で2セット目を取り返し、勝負は3セット目に!
ここまでじっと我慢してきた監督が、ついにこの日初始動!ちょっと残念でしたが、ここからいつものファイヤーになり、さらには素晴らしいレシーブを見せていたトワにも火が付き、強打を次々とディグ!!もう、泣きそうなプレーの連発で3セット目をとって2-1で決勝進出!おぉ~っ、トワ~!
このチームになって一番心臓に悪い試合となりました。僕はしばらく、足が震えて止まりませんでした。

涙が出るくらいに6年らしいプレーを見せたトワ。素晴らしいディグと、チームを引っ張る声!
そして何とかたどり着いた決勝戦。相手は、ここ数年の成長が恐ろしいくらいに素晴らしいバッドボーイズさん。
恐ろしく力強いスパイクと攻撃にリードされつつも、要所要所で高い打点からのスパイクが決まり21-18で1セット目をとる!しかし、この「高い打点」とは、リクではなく5年のシンです。今まで、「シンで負けた」という試合はいくつもありました。むしろ、そのメンタリティの弱さが一番の課題でした。そのシンが、6年最後の県中大会でリクを上回るプレーを見せ、なんと2セット目も21-18でとり、結果2-0のストレートで優勝となりました。
5年前のこの日、リクがあこがれ続けたタツロウと、当時5年のショウヤも同じように世代交代を見せました。リクには、あの日のタツロウのような涙はありませんでしたが、おそらく「やりきった」充実感で一杯だったのではないかと思います。そして、この2人の小さな6年生は、一緒に歯を食いしばって上り続けた長い坂道が、栄光の架け橋だったことに改めて気付いたことでしょう。
毎年数え切れない数のジュニア選手たちが、東京体育館のコートを目指して汗と涙を流しています。だけど、それが許されるのはほんの一握りの選手たち。だからこそ、誰もが行けるわけではないその舞台にみんな立ちたがる。
今、子供に順位を競わせない教育を推進している学校が増えてきているような話も聞きます。そんな背景の中、社会体育というものが、少しずつやりにくくなってきているような気がします。しかし、「順位を競う」ことは、僕はすごく大事なことだと思っています。大人になって、みんなが平等な世界なんて絶対にないわけで、必ず社会の中で競い合いながら生きていかねばなりません。しかし、競い合う中にもルールがあり、負けた相手や勝った相手と一緒に物事を進めなければならないことも多いです。そんな時、勝つために最後まで全力を尽くすことや、負けた相手の気持ちを考えることはとても大事なことだと思います。
ジュニアの選手たちは、バレーボールという競技に真剣に取り組む中で、先に述べたようなことを自然に身につけてくれていると思いますし、そうであるべきだと思います。
2010年の東京を目指して走り続けた2人の6年生、リク&トワ。君たちは、君たちに負けて悔し涙を流したたくさんの選手たちの気持ちを胸に、一緒に東京で戦ったよね?
そしてこの大会で、最後にもう一度全力で戦って、そして君たちが勝った。君たちが勝ちたかったように他のみんなも勝ちたかったけど、君たちが勝った。それはどういうことなのか、たくさんたくさん考えてほしいと思います。
「もうすぐ今日が終わる。やり残したことは無いかい?・・・一生なんて一瞬さ・・・」
君たちが今、聞いてる曲。
さあ、自分の胸に問いかけよう、
「やり残したことは無いかい?」
rikupapa.
フォトアルバム ~2011年1月30日 6年最後の県中大会~
会場が暗く、あまりいい写真がありませんが、撮影枚数はハンパねぇ~!です。
気合で見てね(笑)
PS:最後になりましたが、大分県のチームの皆様、おかげさまで2010年は本当に思い出深く、心に残る一年になりました。これからも切磋琢磨しながら、全力を出せる子供たちを全力で排出していきましょうね!
本当にありがとうございました。 rikupapa.